CASE STUDY 50
PLACE

愛知

OVERVIEW

反り・熱膨張とメタル。

反り・熱膨張とメタル。

メタルは可変。

メタルはもともと自然素材であり、それを人工的な精錬工程を得て我々が使える形となります。この工程によって、それぞれの元素材であるメタルのデメリットな部分を強化して、より長く、より使いやすい素材へと変化させているのですが、それでもなお、それぞれのメタルには特徴的な素材機能とも呼ぶべきものが備わっています。 たとえば、熱によって膨らむものや反るといった機能は、大体どの金属にもありますが、温度は個別に異なります。低い温度で変化するものの高温になると安定してあまり変化しないような素材や、ある特定の温度の時にだけ変化するようなものもあります。さらには、特定素材の組み合わせの時に安定しないものもあれば、表面処理によって化学反応が起きてしまうものなど様々です。

無限とも言って良い種類。

さらに金属には無限とも言っていいほどの種類があります。先端分野の金属で言えば、もう我々でも全く初耳のような素材が山のようにあります。人工的に強化された素材としての金属は、社会ニーズに応えるためにその姿を無数の価値に変えているのです。とはいえ、建築分野の我々としては主流となっている素材はすでにいくつかしかなく、とはいえ、それだけを知っているだけではやはりメタルの可能性を広げたり、新しい着想を得るのは難しいため、常に様々なアンテナを貼っておく必要があります。 一方で、我々が手がける加飾処理には様々な方法があります。化学反応もあれば、高温の素材の吹き付け、焼き入れといった処理など様々です。この時に、素材理解だけではなく、加工の経験や、化学反応の知見といったすべてを総動員しなければなりません。だからこそ、研究開発が必要であり、これによって多くの知見を貯めつつ加飾処理などに生かすことができています。メタルは生き物であり可変。これを忘れることなく、しっかりと向き合っていくために、反りや熱膨張というサインが、どこから生じていくのかの見極めに全力を注いでいます。