Research & Development

研究開発

アイチ金属が保有するさまざまな技術についてご紹介しています

     

Purpose

目的

新しい素材を開発するとか、新しい薬剤を作り出すとか、そういった高度なことを目的としているわけではないのです。ただ、より信頼性の高い技術が我々の知らないところにないのか、そしてそれを発見した時にどのように使えるのか、より安全性の高い加工技術や機器はないのか、それはどのように応用できるのかということを実践したいのです。我々の考える社会的責任とはまず安全性、そして信頼性です。そこに、人の心を動かす新しい表現を載せるために私たちの研究開発は存在しています。

Research Areas

研究項目
  • 軽さと強さを活かすハニカム構造材の応用研究

    ハニカム構造は、軽量かつ高剛性という特性を持ち、工業製品における構造設計に革新をもたらしています。私たちはこの規則的な形状が持つ力学的・美的ポテンシャルに着目し、応用可能な素材や形状の最適化に取り組んでいます。単なる構造体としてだけでなく、意匠や機能を両立させるハニカムパネルの新たな可能性を探求しています。

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    金属が持つ多彩な表情を引き出す加飾技術

    メタルには表情があります。ヘアラインやリン酸処理といったポピュラーなものから、未だ知り得ない表情に至るまで多彩です。金属が持つ加飾の可能性を最大化するために、物理的、化学的、双方のアプローチに挑んでいます。

  • 未知の金属から学ぶ新たな技術開発

    金属種類は、世界中で増え続けています。合金の領域にまで視野を広げれば、我々には把握しきれないほどの種類があります。もちろん我々が日常的に使用しないものばかりですが、未知の素材には未知の技術のヒントがあるのです。

  • 美しさと耐久性を両立する塗装技術

    塗装は最終仕上げの総括である一方、その品質次第で構造体への評価が一変しうる要素です。単純な塗装剥がれの防御はもとより、金属処理による仕上がりの美しさと表現の多様さを担保できる塗装技術の醸成を目指しています。

  • 仕上がりの美しさを支える防錆処理技術

    金属表面の防錆性能を高めながら、美観を損なわない処理技術の確立を目指し、リン酸亜鉛処理の研究に取り組んでいます。特に亜鉛溶射との組み合わせにより、塗装下地としての信頼性を確保しつつ、仕上がりの質感や均一性にも配慮したプロセス設計を進めています。素材の特性に寄り添いながら、一つひとつの条件に真摯に向き合い、現実的かつ美しい表面処理の可能性を模索しています。

  • パートナーの声を起点とした硬化剤改良への取り組み

    寒冷地でVerometalを扱うパートナー企業から、使用環境に起因する仕上がりの安定性についてご相談をいただきました。これを受け、硬化剤の反応特性と気温との関係性をあらためて検証し、低温環境下でも安定した性能を発揮できる配合への改良に取り組んでいます。現場の声を起点に、実用性を支える品質改善を地道に積み重ねています。

  • ステンレス加飾への取り組み

    ステンレスは、丈夫さや錆びにくさで知られる素材ですが、それだけにとどまらず、表面の仕上げによってさまざまな表情を見せてくれます。ヘアラインや鏡面仕上げといった加工に加え、化学処理や色付けなどを通して、落ち着きのある質感や、意匠性のある表現を引き出すことができます。 私たちは、素材の特性をきちんと理解しながら、加工方法を丁寧に選び、仕上がりの質にこだわることで、ステンレスの持つ可能性を少しずつ広げていきたいと考えています。派手さを求めるのではなく、使う場面や目的にふさわしい加飾とは何かを見つめながら、日々技術を磨いています。

Team

チーム

現在、弊社の研究開発チームは、代表の山田を含む3名で活動しております。2021年には、大手製材メーカーを退職された経験豊富な方を顧問にお迎えし、金属の性質に関する知見を深める機会を得ました。 2025年からは、大学との産官学連携にも取り組んでおり、現在は金属粉の開発に関する共同研究を進めています。こうした外部との協力を通じて、少しずつではありますが、技術の幅を広げております。 日々の加工現場では、大小さまざまな課題が見つかります。たとえば、溶接部分の仕上げをどう工夫するか、そもそも不具合を防ぐ手立てはないか、素材の選定から見直すべき点はないかなど、日常の業務の中で気づきを積み重ねています。 また、Liquid Metalなど新しい素材や技術が次々と登場する中で、それらを適切に取り入れ、現行の製品や工程に活かせないか、業務に過度な負担をかけずに導入できる方法はあるか、さらには法的な対応や品質保証面も含めて、丁寧に検討を重ねています。 私たち研究開発チームの役割は、目の前の課題に真摯に向き合いながら、製品の品質や表現の可能性を少しずつ広げていくことです。また、ご要望に応じて、他社との共同研究にも前向きに取り組んでおります。

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