CASE STUDY 31
PLACE

アイチ金属

OVERVIEW

技術事例

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梱包もまたメタル品質

梱包という作業は、最終納品物の「表現」という意味においては、金属ではない梱包材を使用するものではありながらも、メタル処理の一環であるというように考えています。というより、そう考えるべきだということにお恥ずかしながら最近気付かされました。 というのも、お客さまからお叱りを頂いたのです。「こんな高価なものをこんな雑な梱包で持ってくるのはがっかりする」と。これには、痛烈な反省を覚えました。もちろん、これまでも、我々が考えうる最も安全な方法で運搬し、設置していたつもりです。しかし”つもり”だったのです。ここから、我々は梱包について考えていくことになります。

アーティストとの出会い

我々を救ってくれたのは、一人のアーティストでした。以前、能登プロジェクトでもご一緒したことのある方ですが、この方なんと、とあるギャラリーの梱包を一手に受けているというユニークな経歴をお持ちです。その方曰く、梱包の極意は「とにかく丁寧に考えること」。そして、それをみた人が中身に思いを馳せたり、安心できたり、満足することだということ。 梱包材ひとつとっても、吟味し、何が機能的にも見た目的にもブランディング的にもベストなのかを徹底して考えるのです。これは、とにかく学びの多い出来事でした。同時に、我々の業務全体について見直していくきっかけにもなっています。施工工程や、納品場所、さらにはクライアントの顔を考えながらの梱包作業は、まさに「弊社の品質」を考える最良の方法のひとつだったのです。こうして、我々は梱包を革新させる取り組みを始めています。そして、その効果はすぐに社内外に表れています。私たちの「表面処理」のひとつとして、十二分に新しい価値をもたらしてくれると確信しています。